俺様王子の初恋





木崎さんがメイド服を片手に
私を追いかけてくる。
階段を下りながら私が見つけたのは
階段下にある小さな倉庫だった。






「 ッはぁ・・・はぁ 」






階段を下りて、すかさず倉庫に
入ると木崎さんが私の名前を
呼びながら走っていく足音が
聞こえてきて、無意識に小さな
溜息が口から漏れる。






「 ・・・も、嫌・・・ 」






私がメイドにならないと
彼が来ないとでも思ってるんなら
それは間違いだと言い張りたい。











いまさら、メイドになったところで
来るはずがない・・─────────






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