俺様王子の初恋
『 ど、どうぞ・・・! 』
顔を赤らめた司会者がそう
言うと、口角を吊り上げた彼が
振り向いて私を見下ろす。
腰を支えられながら
片手で顎を掴まれて
上を向かされた。
「 せ、んぱ・・・ッ!! 」
「 黙ってキスされてろ 」
その言葉に、”もういいか”なんて
思いながらも、どこかに幸せを
感じて、ふと目をステージの袖に
向けると、
「 ッ・・・・だめ! 」
ステージを覗く、一条先生と
目が合った。