俺様王子の初恋

恐怖感









─────────ガラッ・・





私が教室のドアを開けると、
一斉に静まり返って、
私に視線が向けられた。





嫌がらせじみたことは
ないわけじゃない、けど
足をかけたり、落ちたペンや
消しゴムを蹴ったり、
小学生じみた嫌がらせばかりで





・・・・・・視線、痛い。





冷静でいられた。
以前、泰雅先輩が三年の
先輩をシメたのは有名な話で、
そのおかげで私はあれほど
痛い目にはあわなくなった。





「 一之瀬さーんっ 」





机に突っ伏して、呆然と
そんなことを考えていると
何度も聞いたあの声が
私の名前を呼んだ。







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