名前の無い物語
「んだようっせーな!その口ボコボコにされてぇのか!?」
ボコボコ!?
縫ってやるじゃなくて、ボコボコなのか梅田!!
海がそんなツッコミを心に秘めているなんて知らず
皆の視線は智に向かう
「ネガ…ネガがねぇんだよ!!」
智の言葉に静まり返る空気
霧也の黒い笑顔が映えた
「悪い、よく聞き取れなかった。もう一回言ってみろよ?」
「き、きききき今日撮ったネガが無いであります!!」
怖い…
めちゃくちゃ怒ってるぅ!!
智はこの世の終わりを悟った
が、ネガがある場所の目星はついている
「怒んのちょい待った!おそらく、ネガはコイツらご持ってる!!」
今にも殴りかかりそうな梅田と霧也に向けて
智は自分の携帯を差し出した
画面は、一通のメールを表示している
皆はそれを読んだ