名前の無い物語
「えっ?」
光が現れたと思ったら
吉野の手には、光の剣が握られていた
「な、何だよこれ…!」
いつの間にか現れた剣
どこか、いつも着けていたお守りに似ていた
まるで、あのお守りが剣に姿を変えたように…
ソイツは、まるで戦えとでも言ってるように
影の方を指す
「戦えって事なのか…?」
迷う暇も無く、影は容赦無く襲いかかってくる
それを吉野は避け、代わりに剣で敵を切る
パァン、と影は消滅していった
何で俺、剣なんて…!
一匹倒せたものの、数えきれないくらいの影がまだ残っていた
「っ…!」
吉野は背を向け、そのまま一気に走り出す
ダメだ、キリがない
「!」