名前の無い物語
陽斗の手には
伊織が作った…近いの御守り
必ずまた会える
そんな約束が込められた…花形の御守り
「…そうね。」
溢れてくる涙を押さえながら
伊織は顔を上げた
「…約束、したもんね。」
泣きそうになってるのを隠しているのは
陽斗にはバレバレだった
が、陽斗は「あぁ。」と優しく笑った
「次に会うときは…全部問題が片付いてからだろ?」
「…うん!」
力強く頷くと
伊織の手は陽斗から離れていく
離れていく…大切な温もり
陽斗はどこか寂しさを感じた
「…吉野、行きましょう。」
「…嫌だ。」