名前の無い物語
分かってしまった
この言葉に隠された意味…
それを感じた時…伊織の心は悲しみに埋もれた
俯く伊織に、陽斗は握る力を強めた
「大丈夫…。俺も、そう簡単には殺られはしねぇよ。俺の強さは、誰よりもわかってるだろ?」
分かってる
昔から…ずっと共に特訓を重ねてきた
只マスターになって、世界を救える日を夢見て
その為に、数えきれない程の時間を捧げてきた
まだ踏み出せない伊織に、陽斗は溜め息を一度吐くと
ポケットからあるものを取り出した
「それに、例え別れが訪れても…必ずまた会える、だろ?」