見えない糸

出会い

なぁ磨綺 お前はもう俺のことなんか忘れっちまってるかな…
俺は、この空をみるたびにお前を思いだしちゃうよ…

―――あの日も、虹が綺麗だったな。




「―――和弥君、お迎えきたよ?なにしてるの?」

「あっ!!先生。あのね、女の子とお話ししてたんだ!!先生にも紹介してあげる!!…あれ?いない…磨綺ちゃん?」

「磨綺ちゃん?―和弥君、お兄ちゃん 来たよ?行こ?」

「でも、磨綺ちゃんがいなくなっちゃった…」

「それじゃあ、また今度紹介してちょうだい?」

「―うん!!」





「お兄ちゃ~ん!!」

「和弥~、お帰り!!」

「今日、愛弥(あや)姉 なにつくってるかな?」

「う~ん…あっ!!そういえば、ハンバーグって朝言ってたような…」

「ホントに?!やった~!!!愛弥姉のハンバーグ好き!!」

「それじゃあ、急いで帰ろっか」

「うん!!そうだね♪」


―――なんて、まだ保育園に通ってた幼い俺は 高校になる兄と一緒に、そんなたわいも無い話しをしていた。









< 4 / 5 >

この作品をシェア

pagetop