光
律side
教室から屋上に戻ったとき、紫苑がうずくまっていた。
その理由が天海だった。
天海が何か言う度に、紫苑の震えが激しくなる。
急いで駆け寄ったとき、紫苑は意識を手放していた。
帰りは俺がおぶって帰ってきた。
何言われたんだろ…。
俺の目に焼き付いてる、天海の奇妙な微笑み。
そして、俺の頭に残る言葉。
“紫苑は君から離れるよ”
何を根拠に言ったんだ。
でも、紫苑は絶対にあいつに渡さない。
紫苑が壊れる…。