龍太郎一味のグダグダ会議
仕掛けてくるにしても、いきなり喉を狙ってくるとは。

人体の急所の一つ、喉仏。

万が一潰されでもしたら、命に関わる。

つまり…。

「何者だ?てめぇ…」

ギチッと、龍太郎は拳を固める。

「……」

男は龍太郎の無駄口には付き合わない。

表情一つ変えずに半歩前へ。

そのまま。

「!!」

予備動作なしの回し蹴り!

咄嗟に上体を引いた龍太郎の前髪を、蹴り足が掠めていった。

鋭い、そして重い蹴り。

しかも、米神を狙って爪先で蹴ってきた。

普通武道や競技の蹴り技というのは脛や中足を当てるもの。

しかしこの男が当てようとしたのは爪先。

何故爪先なのか。

殺傷力を高める為に他ならない。

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