龍太郎一味のグダグダ会議
話を続ける。

「で、かぐや弟は最近方向音痴姉にロックオンしたと…」

煮しめをモグモグ頬張る龍娘。

「まぁあの子も武芸百般、和風少女だから…かぐや弟のツボにハマったのかもね」

アリスカが暖房を調節する。

ギャーギャー騒いだので暑いらしい。

「つっても、一方的にかぐや弟が追い回してるだけなんじゃね?」

伊達巻を指で摘まんで口に放り込む龍太郎に。

『でも噂によると』

小夜が彼の顔を見た。

『あれだけ運動神経抜群な方向音痴お姉ちゃんが、かぐや弟君を振り切る事なく歩いて逃げてるって…』

「へぇ?そりゃあおかしいねぇ」

雛菊ニヤニヤ。

「本気で逃げたいなら、得意の弓でバビュッ!と射っちゃってもいいのにねぇ?」

「い、幾ら何でも弓で射るなんて…」

苦笑いするアリスカに。

「でも龍太郎何回も射られてるもんね?」

「ああ、殺されかけた」

コクコク頷く丹下姉弟。

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