WinterAlice*
プロローグ
白い、白い―
すべてが呑み込まれていくようで―

俺、死ぬのかな
なんてことを考えながら、
自分に降りかかる雪を
ずっと眺めていたんだ。
自分の血でほんのり赤く染まるの雪を
綺麗だとさえ思った。
あ、もうダメだ・・・
眠い。
視界が暗くなる。
まぶたが落ちてくる・・・
そんな時だった。

俺の視界がピンク一色になった。

一瞬天国に来たのかと思った。
でも違った。
傘だ。
俺の視界から落ちてくる雪が消えた。
誰かが俺に傘をさしてくれているんだ。
そんな考え事をしていると

一人の女と目が合った。
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