溺愛しましょう!狼先輩!!!
「さーちゃん...」


なんとか人気の少ない所へ着いたとき
彼女の涙腺はすでに崩壊寸前で。



「ゆーっ。
ユキが、ユキがいたっ!
なんで?
ユキはもういないのにっ!!」




私と同じで
ユキとずっと一緒にいたさーちゃん。


彼が亡くなったとき
さーちゃんはいつも笑顔で
私のことを励ましてきてくれた。



だけどさーちゃんだって
ユキがいなくなったら哀しくて
辛かったはずだし
私だけが助かったことに
抵抗を感じていたかもしれない。



彼女が泣いた今
そんなことにやっと気付く私は
やっぱり愚かなんだ。






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