遠距離恋愛
「ケータ君はさ…」

あたしは夜景に目線を留めたまま、ケータに話しかけた。

「この夜景も海も超えて、いつかアメリカへ行くんだね…」

常にあたしの脳裏からついて離れない「遠距離恋愛」。

もし、あたしたちが付き合ったら…海外遠距離恋愛になるのだ。

一年…たった一年かも知れない。
けれど一年は、長い。

あたしに、耐える事が出来るのか?

ケータは耐える事が出来るのか?

それが恐くて、付き合う事にためらいを感じる。

「アメリカに行ったら、俺ひたすらギターを頑張るよ。エーコちゃんに聞こえるように、海を超えて届ける。俺の音を…」

ケータの声はとても力強い。

アメリカへ飛ぶ事に少しも迷いは無い。

あたしは、不安で胸がざわつく。
ケータがアメリカ行きをやめる選択は無いと悟った。


好きだからこそ、応援したい…

好きだからこそ、側にいて欲しい。引き留めたいよ…

「そうだね、ケータ君のギターなら海を超えて、あたしの心と耳に届くよ!…応援する!」

口から出るのはケータへの応援。


「一年間だけだから。約束する。」

ケータは指切りをしてきた。

「絶対だよ。それ以上ならあたし待てないからね!」


嘘ついたら針千本飲〜ます

指切った。

< 53 / 200 >

この作品をシェア

pagetop