間違いだらけの殺人
正直、私の中には、
まだもう一人の自分が
残っていたのだった。


私は黙っていた。


「もし、まだ僕に
気持ちがあるのなら、
ゆっくりやって
いかないか?」
と彼は言った。

そして、

「いつか・・・二人の
子供を作って、
幸せな家庭を
築かないか?

僕は、きみとの
子供がずっと
欲しかったのだよ・・・」

と続けた。


私の傷がズキンと疼いた。
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