間違いだらけの殺人
私は初めて
高原文子の気持ちが
少しだけわかった気がした。

知らなければ、
それで良かったのかもしれない・・・

けれども、そこには
紛れもない事実が
存在しているのである。


妻が知っていようが
知らなかろうが、

はっきりとした
事実があるのだ。

それを
愛人とは共有し、

妻には隠す

という行為は
それだけで、
明らかに
妻を侮辱している。
 
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