龍とわたしと裏庭で⑤【バレンタイン編】
次に圭吾さんはローションの小瓶を取り出した。

「それもね、わたしが選んだの」


「僕を置いてショッピングに行った時だね?」


「そうよ」

わたしはクスクスと笑った。

「とんでもないショッピングだったわね」


「まったくだ」

圭吾さんも笑う。

「いい匂いだね」


「ホント? 気に入った?」


「うん。次からもこれにしようかな」


よかった!


「僕のために、いっぱい頑張ってくれたんだね」

圭吾さんが微笑む


そうよ

いっぱいいっぱい頑張ったのよ

自分の誕生日を忘れるくらいね


「圭吾さんの笑顔が見たかったの」


わたしがそう言うと、圭吾さんは笑みを浮かべて身を乗り出し、わたしの唇にそっとキスをした。

胸が痛いほどドキンとした。

< 116 / 125 >

この作品をシェア

pagetop