極上お姫様生活―2―【完】



―――2日、3日。




あれから未來からのメールは届いていない。俺からもしていない。







……泣かせて、しまったのか。




このまま、こんな関係のまま終わってしまう気がする。と、思っていた4日目の朝。




アラームではなく、メールの受信音で夢から覚めた俺は、まだぼんやりしている視界を目を擦りながら鮮明にし、携帯に手を伸ばした。






『森元 未來』






脳が前触れもなく急速に活動を始める。




情けなくも震える指で決定ボタンを押せば、いとも簡単に画面が切り替わる。






――――――――――



  逢いたい。



――――――――――







未來はどんな想いでこのメールを送ってきたのだろう。最後の足掻きのつもりか……俺はこれからも友達でいようと思ってるのに。






とりあえず息を吐く。動揺する気持ちを押さえ付け、返事を返すために布団から起き上がった。



隣の部屋から煩すぎる寝言が聞こえる。……遊哉だ。







‘蒼空は俺の女なんだよ!てめ、奪ったらブッ潰すぞ!!’







…………俺のだ。



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