屋上で


「名前で呼んで?」




カァァァアッ…




は、恥ずかしい。
心臓が、もたない…




「れい…じ?」




「もっとはっきり」




普段の温度のない声とは全然違う声だった。



だから余計にドキドキする。



「れいじっ!」




ぐいっと顎を引かれ、甘い声のまま私に語りかけてきた。




「ちゃんと俺の目を見てもう一度。」




2人が見てるのに…
視線が痛い。




「注文多いっ!もう良いでしょ!?」



「却下」




えぇ!?何で決定権そっちが持ってるの!?

普通逆じゃない!?
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