年下のカノジョ~あの子は高校生~
61】排除(2)
 ≪SIDE:由美奈ちゃん≫ 

 間もなく梅雨が始まる6月の初め。

 部活で忙しかった私は、しばらく振りにバイトにやってきた。




「おはようございます」 


 ディナーが始まる前の事務所にあいさつ。


「あ、柏木さん!」



 私の姿を見つけた店長と山岸さんに腕を取られて、ズルズルと事務所の奥に引きずられた。


「な、何ですかっ?」

 あっけに取られる私。



 さっとアコーディオンカーテンが引かれ、簡易個室になった空間に女性3人。



「何かあったんですか?」


 おそるおそる尋ねると、店長は腕を組んでため息をつく。


「あ、あのぅ」


 オロオロと山岸さんを見ると、やっぱり困った表情。




「店長。
 もしかして、私に対してお客様からクレームがあったのでしょうか?」
 不安一杯に視線を送る。。



「違うの。
 クレームじゃないのよ」
 ちょっとだけ目元が優しくなった店長。


―――それなら一体、何?
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