年下のカノジョ~あの子は高校生~
 怯える私を見て、彼がふっと頬を緩めて、微笑んだ。

「心配しないで。
 そんなに深刻なものじゃないから。
 でも、俺達2人にとっては大切な話だと思うんだ」



―――2人にとって大切な話?
   なんだろう。



 私も正和さんに話したいことがある。


「・・・・・・分かりました」

 小さく返事をした。








 マンションに着いたとたん、彼に手を取られる。


「あ、あのっ。
 私、逃げませんからっ」



 彼の温もりが嬉しくって。


 だけど。

 照れくさくって、振りほどこうとする。
 

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