年下のカノジョ~あの子は高校生~

(3)彼女卒業:1

 私は自分の耳を疑った。


―――正和さん。
   今、何て言ったの?



 自然に手が震えてくる。



「まさか・・・・・・ずさ・・・・・・ん?」

 やっとの思いで彼の名前を呼び、彼を見つめる。



 そんな私を見て、正和さんは目をそらした。


 それはそれは、気まずい顔をして。





 私に横顔を見せるようにして、少し目線を上げた正和さんが口を開いた。

「ここしばらく考えてた。
 いつ言い出そうか、迷っていたんだけど」


 今度は視線を床に落とす。


「由美奈ちゃんが学校を卒業する機会に、俺の彼女も卒業してもらおうと思って」





―――どういう・・・・・・事?!


 私の頭は完全にパニック。
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