☆一番星☆
お座敷の個室に入ったとたん……



「おー、須藤ちゃん!」


「元気だったか?」


「久しぶりだなー!」



といろんな人から声がかかったせいか、蒼太と優華が怖がって、あたしの後ろに隠れてしまった。


ちなみに須藤はあたしの旧姓。


優太はあたしのことを、友達には名前ではなく、名字で呼ばせていた。



「みんないっぺんに行くな!怖がってるだろ?」



と言ってくれたのは、優太の一番の親友の太一さん。



「太一さん、ありがとう」


「いや、蒼太、優華、もう大丈夫だぞ」


「ほんと?」



後ろを見ると、まだ不安そうな顔をした二人がいた。
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