☆一番星☆
「もう大丈夫よ。ねぇ、蒼太、優華、……ここにいる人はね、みーんなパパのお友達だから、怖くないんだよ」


「パパのおともだち?」


「うん。みんなパパとバスケしてたんだよ」


「え!?バスケ!?」



あ、食い付いた。


今の蒼太には、バスケの話題が一番なのかもしれない。



とりあえず、空いている場所に座った。


あたしの隣には太一さん、その向かいには健吾さん、あたしの前には哲(テツ)さんが座った。


その哲さんが突然“ぷっ”と吹き出した。



「えっ、何?」


「優太にそっくりじゃん。優太が小さくなったのかと思った」



哲さんの視線は蒼太。


確かに似ているけれど……



「小さくなりません」


「ははは」



でも、小さくなってもいいから傍にいてほしかったなって思うのは、それだけ優太のことを愛しているから。
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