今夜、俺のトナリで眠りなよ
「嬉しいことを言ってくれるねえ。俺、すげえ幸せ」

「私、好きになっちゃった。一樹君のこと。だから……」

 一樹君が身体を起こすと、両手を広げた。

「おいで」

 私は席を立つと、一樹君の胸に飛び込む。

「今夜、俺のベッドに来ない?」

「行かない」

「恋人にしてくれんじゃないの?」

 一樹君がぎゅうっと私を抱きしめる。

「まだ駄目よ」

「待てない」

 一樹君が私の頬に手をおくと、チュッとキスをした。

「軽いキスで、私が許すと思う?」

「思ってない」

 にこっと一樹君が笑うと、またキスをしてくれる。優しくて、温かいキス。

 互いの唇が赤く腫れるまで、私たちはキスをし合った。
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