先輩の恋人[先輩の妹:番外編]






……朝、いつものように背筋をぴんとして歩く鈴村先生を見た。


ほんの少し安心する。

でもすごく心配だった。


あまりにも普通でいて、逆に違和感も覚えた。


あの日を思い返すたび、先生の泣き顔が思い出され、胸が締め付けられるような感覚になった。


先生は、きっと大丈夫じゃないはず。


先生は大人だけれど、それ以前に人間で女なのだから。



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