先輩の恋人[先輩の妹:番外編]
「……い、おい…なつ、
………南都!」
―――ガタッ
後ろのマキに名前を呼ばれ、やっとはっきり聞こえた声にびっくりして音をたててしまう。
まわりからクスクスと笑う声が聞こえ、恥ずかしくなった。
「川瀬、どうした?
この問題解きなさい」
「あ、はい………
えっと…√11です…」
「…よろしい。ちゃんと集中しろよ」
「…はい」
先生に言われるままに教科書を必死に読んで答えると、注意されてしまった。