先輩の恋人[先輩の妹:番外編]


その姿がなんだか滑稽で少し笑ってしまった。

いっきに緊張がとける。

私をあの日助けたのは彼のはずなのに。


「………あのね、俺だよ」

「ん?」


「あの日、先生助けて家まで送ってったの……」


彼は真剣に少し躊躇いながら私に言った。


いつのまにか逸らしていた視線はがっちりと私を捕まえていて。


彼の瞳はまっすぐで私をひるみそうにするほど。


< 53 / 61 >

この作品をシェア

pagetop