先輩の恋人[先輩の妹:番外編]

川瀬君はお茶を受け取ってふーふーと熱いお茶を冷ますように息を湯飲みの端にあてる。


その姿が可愛らしくて思わず笑うときょとんとした顔をして彼は私の方を見た。


「…熱いから気をつけて」

「?……うん、」


そう言葉を交して彼の近くのソファーに腰かける。


そこからちょうどよく見えるグラウンドに目を向ける。

心地よい沈黙に包まれた。

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