先輩の恋人[先輩の妹:番外編]
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――…
「ねぇ、1人?」
店が閉まると同時に追い出され、家の近くの小さな公園のブランコに浅く座る。
彼が去った時、すでに暗かった空は今はうんと暗い。
視界もはっきりしないまま、男の声が真上から聞こえた。
「……は?」
「おねーさんだよ、」
そう言った男の見上げると、案の定向かい合うようにしてブランコに乗る私を見下ろしていた。
酔っているせいか、男の声を聞き取るのでやっとで暗闇の中の顔はぼやけてよく見えない。
「………」
ぼうっと見ていると男が鼻で「ふっ」と笑うのが聞こえた。