ふたりの練習曲 ~Raita side~

「俺が怪我させたんだから、気にすんなっ!
それよりマジで急がないと、演奏はじまるぞっ!」

「うぅっ、重かったらゴメンねぇ・・・」

おずおずと背中に乗る彼女の体重は思ったよりもずっと軽くて、ホントはちょっとだけ心配してた俺は、内心でほっとする。

「なんだ、全然軽いじゃん!
走るから、ちゃんと掴まってろよ!」

「うん、無理しないでね・・・」

「あんまりな無理はしないけど、間に合う程度には無理するよ!」





< 18 / 20 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop