君と手をつなぐ話
手をつなぎたい。


盗み見るエドモンド。


花にみとれるシェリィ。


それ、いまだ。


けれど、
ああ、
どうしたことか。


エドモンドのこれは、
そう、
恥じらい。


恥ずかしいという気持ち、
シェリィに見つめられて生まれた心の動き。


つくりだすのはエドモンドばかりだったのに、
与えるのはいつだってエドモンドだったのに。


ボクが、彼女をつくったというのに。




――彼女はこんなにも、ボクに影響を及ぼす。








深呼吸して、
星座の話でもしながら、
空中の見えない迷路をさまようようにして、
ほら、
もう、
シェリィの手はすぐそこ。
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