聖石学園~意地悪で腹黒のナイト様~
「別に必ずしも年上がいいってワケじゃねぇけど……そうかも」

「ふーん」

 そんな会話を続ける二人を他所に、あたしはまだ写真を凝視していた。



 写真の人物は、黒斗が言ったように確かに綺麗だ。

 弘樹の言うとおり確かに女子校の聖花学園の二年生だ。


 でも、この顔は……。


 確か、お母さんの事務所に所属している人だ。

 この中性的な美貌は見間違えようが無い。


 多分、この人もお母さんに何らかの指令を出されているんだろう。

 まあ、この写真を見ただけでどんな指令かは想像がつくけど……。


 まあ、お母さんに連絡とってもらえば簡単に会えると思う。

 でも、問題はそこじゃない。


 問題はこの人自身。

 事務所で見かけた姿が事実だとすると、この人は――。









 ――オトコだ……。


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