聖石学園~意地悪で腹黒のナイト様~
「CMぅ!?」

 それはすごい!

 いきなりテレビに出られるってことだ。


「そうなの。しかもサンプルにレコーディングした曲をアレンジしてそのまま使いたいんですって」

 雪さんから説明を奪い返した怜さんも、流石に興奮は抑えられないらしい。

 珍しく鼻歌なんか歌ってる。


「おめでとう御座います!! で、いつから収録なんですか?」

 二人に感化されたわけじゃないけど、あたしも興奮してきた。


 やっぱり二人が夢を叶えてくれるのは嬉しいから。

「収録は文化祭が終わったらすぐに始まるわ」

「じゃあ雪さんと怜さんはまだまだ忙しいんですね……」


 大変そうだ。


「そうなの。文化祭も手を抜く訳にはいかないからね」

「友のお母さん厳しいから」

 二人の言葉にあたしは「あはは」と苦笑いするしか無い。


 お母さん、仕事に関しては鬼よりも怖いからなぁ……。


「とにかく心配事も解消されたし! まずは文化祭頑張るわよ!?」

 ちょっと前までストレスが胃にまできていたのに、それがウソのように元気になった雪さんが叫ぶ。

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