ヒーロー・ズ・ストーリー
「………確かさっき…部屋にいきなり女がいて……」
たどたどしく俺は記憶を徐々に取り戻す。
「…俺を何とかの刑に処すとか言ってた」
なぜか小声で話してしまう俺。
「……それから……アビス…プレ…ス?に送るとかどうとか言ってた」
ってことはここはあの少女が言ってた【アビスプレス】なのか……?
だとしたらどうやって俺をここまで運んだ?
もしかして魔法…なのか?
あの少女は仮にも飛んでいたわけだし……。
……駄目だ。そんなことこの世の中で有り得るはずがない。