天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅣ
あれからどれだけの時間が経過したのだろう。

天神学園、その桜並木。

佐倉 花王は腕組みしたまま、まだ蕾固い桜達を見守る。

「春まだ遠し、かね…」

隣に立つのは教頭、そして小岩井。

「なぁに…」

目を閉じ、クルリと踵を返し、花王は歩き出す。

「桜ならそこら中に咲いてるじゃねぇか」

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