【短】最狂恋愛活劇
「考え事?珍しいですね。何かあったんですか?」


「あたし今日、誕生日じゃん?」


高校に入ってから、急に背が伸びた宗太郎を見上げながら答える。


「はい。おめでとうございます!」


大きな目を細めて笑うその表情は、小さいときから優しいまま。

小顔で色白の綺麗な肌をしてるから、よく女の子に間違えられてた。


物腰も柔らかで、ヤクザの仕事をしてるとは全然思えない。

増してやお父さんのお気に入りで、大きい仕事もこなしてるなんて…。


「でね、16になったから結婚相手見付けたって、お父さんが」


「えぇ!?本当ですか!?おめでとうございます!」


はぁー…喜ばないでよ。


あたしは宗太郎のことが好きなのに。
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