恋色カフェ
さっきだって、心配だったから迎えに来た、って格好つけずに正直に言ってくれたらよかった。
……もちろん、言わぬが花、っていう言葉があることもわかってはいるけど。
肝心な、大事な一言が聞けていないから──、だから。
勝手でズルい私は、禁断の箱の中をこっそり、覗きたくて、覗きたくて、たまらない。
「でも、そう言うってことは、彗は俺のことをもっと知りたいと思ってくれてるんだ?」
「……え、」
「違う?」
──ううん、違わない。
でも、簡単に頷いてしまうのが悔しくて、私は曖昧な返事をしてみせる。
「俺は彗のこと、もっと知りたいと思ってるよ」
こんな時ばかり、私が嬉しくなる言葉をスルリと口から滑らせないでほしい。
勢いよく跳ねた心臓は、当分おさまりそうもない。