Mirror World

「生まれた時から住みついている、厄介な悪魔だ」

そこには黒くて独特のデザインの紋章が彫られていた。
生まれつき。僕は聞いて悪い気がした。

「けど、ジョーカーとして飼っているのも悪くはない」

と、親指を立てて、笑顔でフォローしてくれた。
思わず、君は案内人だろ、と僕は微笑みながら呟いた。
しかし、

「ならば早くお戻り下さい、城に」

スペードの騎士はちん、と鞘に刃を収めて言い切った。
ってかまだ居たのかよ‥
案内人はやはり黙り込む。

「僕は案内人が好きにするべきだと思う」
「優兎‥」

そんな案内人を庇う僕。
だって‥自由に生きたいじゃないか。
スペードの騎士は僕を睨んだ。そのまま振り返り、立ち去ってしまった。
諦めたのかな?
すると、
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