祐雫の初恋

「さぁ、祐雫さんは、こちらへ、

 優祐くんは、こちらの席へどうぞ」


 慶志朗は、最前列の二席に優祐と祐雫を案内した。


 そして、麗華と琳子の手を取って、二列目に二人を案内し、

自身は、最後尾の席に着いた。



 優祐は、俯き加減の祐雫を気遣いながらも

(やはり、嵩愿さまは、一筋縄ではいかない人だ)

と感心していた。


 祐雫は、慶志朗が他の女性を招待していたことや

レベルの違う麗華と琳子の美しさに打ちのめされた気分に陥り、

自身の幼さと比較して、大いに落胆していた。




 
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