夢はひそかに…できないっ *草食王子にkiss*
「こんにちは、新入生代表、1-1の星条凛夜です」
みんなの視線の先に立っていたのは、まさかのあたしと同クラらしい男子だった。
……遠くからでもわかる。
かっこいい……。
淡い茶色の髪に、引き込まれてしまいそうな優しい瞳。
あたしなんかよりもはるかに整った顔をしていた……。
「王子様……」
意識するわけでもなく、そう、つぶやいてしまった。
あたしと運命の王子様の出会い……それは、黄色い声が溢れるホールでの、とても遠い出会い。
うっとりした顔のまま、あたしの脳は妄想タイムへと入っていった。