君色に

放課後 那智といつもの様に一緒に帰っていると 那智がふと足を止めてあたしを見つめた

何？首を傾げているあたしに那智はそっとあたしの手を握って笑う


『どうしたの？』


『雛さ〜 自分がモテるって自覚してる？』


『えぇえええ！！ そ…そんなのあるわけないじゃん！ 那智どうしたの？』


急に那智がおかしなこと言うから 声裏返っちゃったよ…


『あはは！はぁ…やっぱり自覚はなしかぁ…そう言えばホームルームん時 佳祐に何か言われてなかった？告白でもされた？』


クククと全てお見と〜しと言わんばかりの笑顔


『さ！されてないよ〜 でも何か真剣な顔して 転校生には気をつけろって…那智？』


笑っていた那智の顔が 真剣な顔に代わった


『やっぱり佳祐も予感したんだ…』


『え？』

よく聞こえない

『雛？俺からお願いがあるんだ』