シザーハンズ
「あなた確か…ハイド君?」

猫を撫でながら、彼女は聞いた。

「そうだよ。なんで知ってるの?…って聞くまでもないね。」

悲しかった。

自分の悪名高さを再確認したのだ。

「だってあなた、いつも大学内順位が1位なんだもの!
そりゃいくら私だって知ってるわ!」

彼女は少し興奮して言った。

「え?」

「どうしてそんな勉強できるの!?
私だってけっこう頑張ってるのに…順位上がらないのよ。」

彼女は唇を尖らせて頬を膨らませた。
< 12 / 13 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop