俺様王子にご注意を

「恵美も一緒にいい?」

「恵美って...笹野?」

「うん...。」

「いいけど...。なんで?」

「へっ?!そっそれは...まー、色々...ははは。」

きっと女同士の恋の手伝いとかなんだろーな...。

「でもさ...どうして先生わたしのことマネージャーにしたかったんだろう?たしか弓道部の先生って生物担当だったよね?私もしかして成績悪いから雑用にしたいのかな...。」

「っぷ...。」

「なっ何!?」

玲奈は、少し怒ったような目つきで俺を見た。

「顧問はなー...まー、いろいろ。男の目だっ。」

「...は??どういう意味??」

玲奈は、よく分からないという顔をして首をかしげている。

「はー...お前さー、いい加減自覚しろよっ!」

「え...??」

俺は自分の髪をくしゃくしゃにした。

「だからお前は可愛いんだよ!だからすぐコクられたりナンパされたりするんだよっ!そんくらいわかれ!バカ!」

俺...今なんて言ったんだ...?自分の口からどんな言葉が出たのか自分で言いながら理解ができなかった。

「...ひぇ?///」

玲奈はまだ分かっていないような顔をしている。

何が“ひぇ”だよ...

俺の気持ちくらい考えろよ...。
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