俺様王子にご注意を
「玲奈っっ!」
「和...也?」
急に涙があふれてくる。
涙が止まらない。泣きやまなきゃ。
また和也に心配かけちゃうよ。
ほら、すぐそんな悲しそうな心配そうなせつなそうな顔するんだから。
私が和也のその顔でどれだけ
苦しんできたか知らないくせに。
「玲奈.....。」
和也はゆっくり私に近づいてくる。
今すぐ...抱きしめてほしいよ。
「ふぇ...和『そこまで。』
和也の前に私をここまで連れてきた
女の子が立った。
「何?邪魔なんだけど。」
和也はその子をすごい目つきで睨む。
「玲奈ちゃんの周り見たら分かるでしょ?こっわーい男がうじゃうじゃしてるね。あなたたち村上くんと大宮くんで2人でいっても負けちゃうよ?玲奈ちゃんがもーっと怖い思いしちゃうよ?」
「だったら...何?」
「玲奈ちゃんを解放してあげるから条件が2つあるの。まず1つは何事もなかったようにすること。2つ目はね.....。」
その子はゆっくり私の事をみて
にやりと笑った。
何.....?
条件とか.....ずるい。
「私に、玲奈ちゃんの目の前でキスして。」
「は.....?!」
何.....?
「もう一度聞くけど今の状況見たら分かるよね?玲奈ちゃんの周りの男なんて簡単にもと増やせちゃうけど.....?」
やだ.....。
「てめえ.....汚ねえよ。」
「そう...かな?」
やだよ、そんなの。