俺様王子にご注意を

──────

「...旨いか?」

「おいしいね。」

結局和也が茹でてくれたそうめんを
一緒に食べている。
夏だしやっぱこういうのもいいかも。

「玲奈...何か今日部活から帰ってきてから
変じゃねえか?」

「そっそう!?ふっ普通だよ。」

完全に動揺しているのバレてる。

「...ならいいけど。あんま部活とか無理
すんなよ。周りに気いつかわなくても
いいんだしさ。」

「...簡単に...言わないでよ。」

「...あ?」

「そっそんな事出来ないから困ってるのに。
和也がマネージャー頼んできたんじゃん。
和也は何も知らないくせにい偉そうな事
言わないでよっっ!」

最低だ。私.....。
和也に完全に八つ当たりしてる。

「...ごめん。」

あれ?和也が珍しく...謝った?

「...私、頭ひやしたいからちょっと部屋
戻ってるね。」

「ああ。あっ!玲奈!」

和也が呼んでいるのに私は、振り返らなかった。
絶対に聞こえる距離だったのに。
だって...涙が溢れてきて止まらなかったから。

私は、部屋に戻って1人で泣き崩れた。
中々泣きやまない。
早く泣きやんで和也に謝りたいのに涙が
邪魔をする。

─トントン

部屋が2回ノックされた。
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