俺様王子にご注意を

私はすぐさまクローゼットを
勢いよく開けて服を出し着替えては
また脱いで着替えてはまた脱いでの
繰り返しをする。

「...どうしよ。」

和也と一緒にいれるのは今年最後。
だから少しでも可愛いって思ってほしい。

和也が来る時間まで後30分。
私はボーダーのニットワンピに
着替えて少しだけメイクをした。

せっかくのクリスマスだもん。

メイクをし終わって時計をみると
ちょうど約束の時間だった。

─ピンポーン

あいかわらず和也は時間にぴったり..。

私はドアをあけ─.....!?

「玲奈♪メリクリーっ!」

「へぇええええ!?」

サンタの格好をした恵美と誠くんが
勝手にうちにあがりこむ。
その後ろにはムスッとした顔を見せた
和也がいた。

「どっどうしたの!?」

私は恵美と誠くんに聞いた。

「どうしたって...ねぇ?」

恵美と誠くんは頷きあう。
いやいやいや。おかしいって。

「クリパみんなでしようと思ってさ♪」

「はあ!?」

─ピンポーン

う゛.....。
またチャイムが鳴って私は外にでる。

「今度は何よ!って...りゅっ龍也!?」
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