すれ違う恋の行方
1章 すれ違いの始まり
『うわっ…最悪…』


朝、目覚まし時計を見てつぶやくあたし。


早川美鈴【ハヤカワミスズ】
いたって普通の女子高生である。


『目覚ましセットし忘れた…』


時間はすでに9時前。
今からダッシュで用意しても、どうやったって遅刻確定だった。

それでもちゃんとこの時間に起きたのは、ある意味すごいと思う。

普段なら、絶対にお昼過ぎまで寝てるし…。

お母さんも、仕事行く前に一言声かけてくれればいいのに…


そう心ん中でぶつぶつと文句を垂れながら、あたしはベッドから起き上がった。


だけどもう半ば諦めモードで
たらたらと顔を洗って、制服に着替え始める。


朝ごはんを食べようかなって思ったけど
さすがにそんな余裕をかましてはいられない。


あぁ…あたしの朝ごはん…。


心で嘆きながら
鞄を片手に家を出た。
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