前へ、前へ
葉山夏乃
思えば、私は物心ついたときから鬱の予兆があったのかもしれない。

泣いて泣いて、何があったわけでもないのにまた泣いて。人とコミュニケーションを取ることも苦手で、幼稚園でもいつも一人でいた気がする。

あの頃は妙に大人の目が冷たく感じた。 幼児ながら毎日大人に気を使っていた。

小学校にあがってもそれは変わらなかった。
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