私を襲って、ツンデレくん。
【鈴side】
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「おっはよーんっ♪」



『お、おはよう鈴。あんた何で朝からそんなテンション高いわけ?』




私のテンションの高さの異常さからしぃちゃんは引き気味で私に尋ねた。




「ふっふっふ。知りた~い?」




『…え。じゃいいや。』



しぃちゃんは冷たく返答した。




「いや~!!しぃちゃん聞いて。聞いてください~。」




私はしぃちゃんに抱きつき駄々をこねた。




『そんなに言うなら聞いてやろう。どうしたのかね?鈴くん』



「うふふ。あのねぇ昨日ねぇ時雨くんがねぇ手をねぇ繋いでくれたんだぁ。」



デレデレしながらしぃちゃんに昨日のことを話した。




『何文節で切ってんのよ。でもよかったじゃない』




「へ?文節?」


文節ってなんだっけ聞いたことあるようなないような。




『あなた中学生やり直してきなさい。まぁそんなことは置いといて。今日は珍しく小坂くんと登校してないのね。どうしたの?』




「う~ん。なんかね、先行っててってメールで言われた。寝坊かな?」




『どうかしら、昨日手繋いだことが恥ずかしくては顔合わせづらいのかもよ?』



ニヤニヤしながらしぃちゃんが私をからかってきた。




「そんなわけないじゃん。」




この時私は本当に恥ずかしくて顔会わせづらいのかとさえ思っていた。


時雨くんがあんなに悩んでいたともしらずに。

私たちにゆっくりと真っ黒な雲が近づいていた。



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